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活動成果

【特集】★「食欲が戻ってきた」 ― 若年困窮女性支援が地域に残したもの ―

【特集】★「食欲が戻ってきた」 ― 若年困窮女性支援が地域に残したもの ―

「食欲が戻ってきた」

― 若年困窮女性支援が地域に残したもの ―

 
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「少しずつ、食欲が戻ってきました。」

入居した若年女性が、スタッフに話してくれた言葉です。

安心して眠ることも、食事をとることも難しかった日々を過ごしてきた彼女にとって、それは自分の暮らしを取り戻し始めた小さな変化でした。

その小さな変化の背景には、この事業が地域に残した一つの仕組みがありました。

この記事では、休眠預金助成を受けて実施した事業の成果を紹介します。

・事業名    若年困窮女性の経済的自立のための住まい確保支援事業
・資金分配団体 公益財団法人地域創造基金さなぶり
・実施期間   2023101日~2026228

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増加する若年困窮女性

近年、家族との関係の断絶や虐待、DV、社会的孤立など、
複合的な困難を抱える若年女性からの相談は増え続けています。
一方で、地域には大きな課題がありました。

安心して支援を受けられる女性専用の住まいがないこと。
若年女性と信頼関係を築き、伴走できる支援者が不足していること。
そして、困ったときに「助けて」と声を上げられる相談の入口が少ないことです。

その三つは、それぞれ別な役割ではありません。
どれか一つだけ整えても、本当に支援を必要とする方を救うことはできません。

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暮らしを支える仕組み

そこで私たちは、この事業を通じて三つの仕組みを整えてきました。

🌱一つ目は、相談の入口です。
ホームページやLINEによる相談の窓口を整備し、困ったときに支援へつながる導線をつくりました。

🌱二つ目は、安心して暮らせる住まいです。
母子世帯向けの一戸建て住宅と、単身女性向けアパート六室を整備し、
一時的に心と身体を休めながら生活を立て直すことができる環境を整えました。

🌱三つ目は、支援する力です。
若年女性への支援ノウハウを学び、信頼関係を築くための実践と研修を重ねながら、
伴走できるスタッフを育成してきました。

住まいがあるだけでは、人は安心して暮らしていくことはできません。
一方で、生活を支える人がいても、安心して帰れる場所がなければ暮らしは安定しません。

住まいと生活支援。
そして「助けて」と言える環境。

この事業で私たちが地域に残したかったのは、
それらが相互に機能し続ける仕組みでした。

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評価で見えた様々な変化

住宅の整備が完了すると、支援を必要とする若年女性の入居は着実に進み、最終的には単身向けアパート6室は満室となりました。
それは、この地域に支援を必要としていた若年女性が、それだけ多くいたことを物語っています。

事業終了時におこなった入居者へのアンケートでは、対象者5人全員が
「相談できる人が増えた」「支援を受けてよかった」と回答しました。
また、生活スキルについても、一人あたり平均5.8項目(全9項目中)の向上が確認されました。

こうした変化は、住む場所を与えたから生まれたものではありません。
「住まい」と「支援」の一体的な提供があったからこそ、
一人ひとりが少しずつ自分の暮らしを取り戻していけたと考えています。

▶関連記事:住まいだけでは、人の暮らしは安定しない


そして、もう一つ大事な変化として注目したいのは、支援する力が育ったという点です。
この事業で支援に携わった4人のスタッフ全員において、女性支援の知識や相談スキルなどが向上しました。

ワンファミでは直接相談を受けた女性だけなく、地域の様々な関係機関から要請を受け、支援の受け皿となることもあります。

この変化は、一団体の中でスタッフが育ったというだけでなく、
地域の中で若年女性を支援する資源が生まれたと捉えています。


▼アンケートの集計結果はこちら▼

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地域全体で育てる支援の力

この事業は、ワンファミだけで実現したものではありません。

母子世帯向けの一戸建て住宅は、地域の空き家を活用し、
安心して暮らせる住まいとして生まれ変わりました。
また、単身女性向けアパートでは、IKEA仙台様との連携により、
家具やインテリアだけでなく、安心して新しい生活を始められる居住空間を一緒につくりました。

さらに、この取り組みは新聞やテレビで紹介されたことで、
多くの市民にも若年困窮女性が置かれている現状や支援の必要性を知っていただく機会が生まれました。
ワンファミと連携する市役所や福祉機関、地域の学校や自治会など、様々な団体との連携や理解も深まりました。

私たちが地域に残した仕組みと既存の資源、市民の理解や共感が重なり合い、
この支援を支える新しい力が育ち始めています。

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残したのは建物ではない

この事業で地域に残ったものは、住宅だけではありません。

相談できる入口。
安心して暮らせる住まい。
そして、一人ひとりの生活に寄り添う支援の力。

さらに、地域の空き家や企業との連携、関係団体との協力体制など、
地域にある資源も少しずつ支援の力へと変わっていきました。

それぞれの力が一つにつながることで、
若年女性の生活再建を支える地域の仕組みが形づくられていきました。


助成金で建物を整備することが、この事業の目的ではありません。
助成金が終わったとたんに、若年女性への支援が終わることもありません。

ワンファミが目指したのは、
地域の資源を活かし、市民や関係機関の理解と協力を得ながら、
支援が続いていく仕組みを育てていくことでした。

それこそが、この事業が地域に残した大きな財産だったと私たちは考えています。

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自立とは

最後に、
実はこの事業には、助成期間中に達成できなかった目標があります。

それは、入居した女性が住まいを卒業し、新たな暮らしへ歩み出すことでした。

もちろん、支援を開始した時期が助成期間の終盤だったことも理由の一つです。
しかし、私たちは、この結果を単に「時間が足りなかった」とは考えていません。
若年女性が安心した暮らしを取り戻すには、それぞれに異なる時間が必要です。

「少しずつ、食欲が戻ってきました。」
この言葉は、一人の女性が安心した暮らしを取り戻し始めた、小さな一歩です。
では、その先にある自立とは、住まいを卒業することなのでしょうか。

自立とは
ワンファミが目指すゴールとは

▶続きは次の特集記事に書きますので、ぜひご覧ください。
 

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